※黒曜編※
段々とリボーンという漫画の記憶が薄れ始め、雲雀へ想いを寄せ始めたヒロインは、フゥ太やランボ、イーピンと買い物に出かけた先でとある人物にみつけられてしてしまいます。
それは六道骸、その人で、異世界から来たはずのヒロインを彼は何故だか知っており、しっかりと彼女の名を紡いだのです。もしかすると「噂の要」と称されるから、なのでしょうか。
ヒロインはそれに気づくことなく、フゥ太たちと楽しく賑わっていました。
いよいよ襲撃が始まった頃、ヒロインはいつも通りの時間に沢田家を出発します。
その道先、彼女は何者かにより拉致される、のですが――まあ、分かりますよね。黒曜トリオの誰かです。
骸ととうとう対面したヒロイン、犬や千種までもが彼女を知っているような素振りをみせました。
「噂の要」であるヒロインを骸は利用すると銘打ち、様々な言葉を並べます。
「要」の意味を知らぬヒロインとしては、利用価値のあるかも分からぬ自分にどうしてそこまで執着するのだろうと疑問づきながらも拒否し続けました。
雲雀が目の前でやれても、それは変わりません。
やっと綱吉たちが骸のところまでやってくるのですが、ヒロインは彼らが傷つく姿をただ見ているだけで何もできません。弱さ、無力であることを痛感し、悔やみます。
そして、綱吉と対峙する前に残した骸の言葉と表情をヒロインはずっと気にしていました。
「僕のことを思い出したなら――その時は、僕の名を」
そう、言葉した骸のあまりにも哀しそうな笑顔がどうしても気になって仕方ありません。
決着がついて後日、うかない表情のヒロインは、リボーンにある話を持ちかけられます。
それは、ヒロインに隠された「真実」。ヴァリアー編はお預けでオリジナル編に進みます。
※オリジナル編※
リボーンに隠された「真実」というものを求めたヒロインは、ある特殊弾を彼により見せられます。
「解放弾」 これを額に撃ち込めば全てが明らかになるとリボーンは言いました。
しかし、成功の確率は五分五分。ヒロインが真実を知ることを拒んでしまえばそのまま死んでしまうとのこと。
弱いままでは駄目だと自覚したヒロインは、それでもいいと決意します。
その時、リボーンは哀しげな表情を浮かべますが、解放弾をヒロインに撃ちました。
解放弾を撃ち込まれたヒロインは暗い場所にいました。
死後の世界だろうかと疑問づくも、それは違い、一話で登場したきりのふたりの子どもが現れます。
現れたのは二人だけでなく、一人の青年も共にやってきていました。
彼は自分をこう呼びます――「神」と。
選択の時がやってきたと、神様は言いました。
元の世界に帰るか、このまま真実と銘打たれた物語を進めるか――。
ヒロインは自分の居るべき場所があそこでないことを良く分かっていました。
綱吉や京子、花、ランボ、イーピン、フゥ太、奈々、ビアンキ、獄寺や山本、そして雲雀。どんなに安心できた場所であり、恋焦がれた人が居ようとも、そこに自分が居てはならない。
しかし、何よりも今、大切に思うのは彼らであり、自分でした。弱いままの自分ではこの先どれだけ大切に思うものがあっても何ひとつ守れない。ヒロインは元の世界に返らず物語を進めることを決めます。
そして、この先に行くならば、リボーンという本で得た記憶、知識は削除されると神様は告げます。
もともとそんなに覚えてなかった上に覚えていたとしても何の役にも立ってなかったヒロインとしては特に気にすることでもなく一つ返事で頷きました。
神様により扉を開かれたヒロインが居たのは、寒い雪の降る場所でした。
伸ばした手はうんと小さく、声を発そうにも言葉にならず、ヒロインは小さな赤ん坊になっていたのです。
驚きに声を上げるも、高く舌の回らぬ声が響き渡りました。
寒い、冷たい、凍える。物語を知る前に死を予感し、ヒロインが諦めかけた頃、ヒロインは二人の男女によって体を抱き上げられました。
これが後にこの世界での父と母になる二人です。
二人はとあるマフィアのファミリーで、ヒロインにとてもよくしてくれました。
本当の娘のように扱ってくれ、ヒロインも次第に彼らを父と母と思うようになります。このとき既にヒロインには不思議な力が備わっていました。
その中で、ボンゴレボス九代目に会い、ザンザスに会い、スクアーロに会い、沢田家光に会い、綱吉に会い、獄寺にまで会います。
獄寺を隼人と呼ぶようになり、これを未来持ち越ししようとしてました。
でもって、ヒロインがあらかた成長したころ、両親はある子ども達の手を引いて帰ってきました。
それが、六道骸たちだったのです。
最初はヒロインも怯え、骸たちもヒロインを敬遠していましたが、次第にそれがなくなり、四人で居ることが多くなります。
ヒロインはやがて骸たちによって苦しめられたことも自分の心の中で忘れずとも和らげることにしました。
三人と居ることが当たり前となっていた、とある日。ヒロインはある話を二人によって聞きます。
それは、ヒロインに備わった不思議な力のこと。これはマフィア界にも最も珍しいもので、怪我を癒すことも毒を癒すこともでき、使いようによっては人を死に至らしめることもできるのだと教えられました。
不思議な力を狙う輩は溢れんばかりに居ます。そのため、両親はある実験を行っていたとのこと。
その実験とはヒロインの力を封印するもの。
封印してしまえば、それまでの記憶まで封印せねばならないと両親は言いました。
全てが繋がったヒロインはもちろん、それを受け入れます。そうでなければ物語は進まない。
拒んでしまえば、死んでしまうとはこのことだと、理解したのです。
しかし、それを耳にした骸たちは、以前から立てていた計画を実行することにしました。
ヒロインの両親のファミリーの崩壊、そしてヒロインの力を利用するという計画です。
そうして悲劇は起きました。ヒロインが母親に頼まれた買い物に向かい帰ったとき、そこには悲惨な光景が広がっていました。
父や母、沢山の部下達が死んでいたのです。
その中心に立つのは、骸、犬、千種の三人でした。
現状を把握していないヒロインに骸は静かに言います。自分達について来いと。
「君は利用されていたに過ぎない。彼らは君の力を求めていた」
骸はそういいました。
それは彼女も何となく知っていたことです。少なくともそうでした。父や母でなく他の部下達は。
けれど、ヒロインは首を横に振り続けました。この力は人を傷つけるためのものじゃない、守り助けるために使いたいのだと。
驕りだと骸は言います。そんなものは所詮綺麗事であり、守ることも助けることも、必要はないんだと。
確かにそのとおりだとヒロインも分かっています。しかし、綱吉たちを思うと、そんなことないとも思いました。
話は食い違い、意思は通じ合わず、骸は銃を手にしました。
「否定しようと拒もうと、関係ない。君を支配すればいいだけのこと」
そう、彼は微笑み言いました。それはいつか見た、あの哀しそうな表情で、ヒロインも微笑みます。
――額に撃ち込まれた銃弾。ヒロインは倒れこみました。
それでも、骸たちが好きだとヒロインの心は冷たくなっていく体に反して温かいものです。
このとき撃たれたのは、憑依弾と思わせ実は封印弾だったり。
骸は、確かにヒロインを利用しようとしたのですが、むしろ何もかも忘れ、幸せに暮らして欲しいと願っていた。そんな話にする予定でした。
そんでもって、封印弾を撃たれたことによりヒロインは再びあの暗い場所へと放り出されます。
そこでは両親が実はあの二人の子どもの変身した姿だったり、ヒロインが封印弾を撃ち込まれた後、マフィアから遠く離れ、しかし近い奈々のいとこ夫婦に引き取られたのだということを告げますがそれはまた別のお話にして、やっとこさ覚醒します。
目を覚ましたのはリボーンによって解放弾を撃たれた一週間後だとかで、ヒロインは沢山の友人に泣きつかれます。
獄寺を隼人と呼ぶようになり、雲雀への恋心を否定しないようになり、骸たちのことを思いながらヴァリアー編に向かう予定でした。
とりあえず、ヴァリアー編の詳細はよく考えてません。ただ、バジルとむにゃむにゃ、ヒロインの力強化にビアンキがむにゃむにゃ、雲雀とむにゃむにゃしつつ、骸がむにゃむにゃです。
で、綱吉との意外な事実は、家光により爆弾発言されます。
裏で綱吉とヒロインは婚約者だったという真実なのですが、綱吉には京子がいますので、当人達は全くそんなつもりすらおきません。その辺で家光はヒロインに泣きついたりします。
ザンザスやスクアーロとも色々あるのですが、正直文章にできないのでここまで。
ネタ的なものをつらつら並べるだけでもかなりの長文でしたが、果たしてここまで読んだ方はいるのか。
とりあえず、雪の花はこんな感じだったんです。ここまで考えといて話に出来なかったんですトホホ
雲雀に恋しつつ、骸にちょっと揺らいじゃうみたいな話にしたかったんですが、その辺も上を見る限りでは断念しました。
とりあえず、雲雀オチにする予定だったのははっきりしてました。
本当にこんな結果になってしまって申し訳ないです。
07.08.02/しろ